組物考察2
ということで、
出組でありながら、出三斗や二手先に見える組物は・・・・。
金峯山寺の蔵王堂、一階の組物は、
正面から見ると一見、出三斗のようなのですが、
いちおう、一手出した肘木の上に桁が乗っているので、出組の一種です。
また、般若寺楼門の上層組物は、正面から見ると一見、
尾垂木もあるし、積み上げが高くて二手先のように見えるのですが、
肘木の出は、一手しか出していないので、これもまた出組の一種です。
摠見寺に、これらの特殊な出組みが使用されていれば、
記録と絵図のどちらも正しい、という状況に復元できるので、
摠見寺本堂の組物は、
一階が、金峯山寺の蔵王堂一階の組物の様式で、
二階が、般若寺楼門の上層組物の様式で復元します。
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