組物考察1
発掘調査報告6 の資料によると、
本堂の組物は一階・二階共に「枡形出組」との事だが、
摠見寺境内絵図に書いてある絵は、
どう見ても、一階は出三斗、二階は尾垂木の無い二手先
にしか見えない。
三重塔の資料には「枡形三手先」と、正確な記事が見られるものの、
摠見寺境内絵図では、三重塔や楼門も尾垂木があるようには見えないので、
絵図の描き方がいいかげん、とも考えられる。
ふつう禅宗仏殿では、一階は出三斗、二階は三手先が一般的なので、
絵図の描き方が常識的一般論に従っているだけで、
現実の建物とは違いがある、という可能性もあるのだが、
どちらも摠見寺が提出した正式文書の写しであろうから、
どちらも正しい、と考えるのが正統な方法で・・・。
ディスカッション
コメント一覧
まだ、コメントがありません